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小規模工事登録者制度 実態調査を自治体交渉に生かそう
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埼玉県の70自治体中66自治体で、小規模工事登録制度が設けられ、小額の公共工事を地域建設業者の支援・育成を目的として運用されている。
この間、埼玉土建では、制度の改善・発展をめざして、08年度の実態調査を行っている。
調査は、市の担当課へのアンケートや情報公開条例などにより、登録業者、工事名称、発注金額、受注業者を把握する。この調査により、発注業者の偏りや、入札業者が小規模工事の受注をしていないかなど、小規模工事登録制度が適正に行われているかを掴むことができる。
実態調査が仕事確保のステップに
しかし、全県的には調査がまだまだすすんでいないのが現状だ。後述するが、調査をすすめ、実態をつかむことで自治体に対し効果的な交渉を行うことが可能になる。
なんとしても08年調査をやりきり、それを土台に全自治体で効果的な自治体交渉を進めることが、その先の地域建設業の再生につながるはずだ。
草加支部市に改善を要求
三郷市は、登録業者92業者のうち、24業者だけに233件の仕事を発注していた。草加市は、83業者が登録しているが、受注できない業者も多く、386件(1993万円)の仕事が発注されるが、電気・ガラス工事の発注が全体の90%を占めた。さらにガラス工事は、1社だけで8割の仕事が発注されていた。緊急性を要する修繕としても、偏りすぎている。
草加支部は1月、ウォッチングの結果をもとに登録業者への仕事発注と、特定業者に発注が偏よらないよう、市へ改善を要求した。
支部の働きかけで予算増額が実現
越谷支部では、顔写真付き業者概要書と名刺をつくり、仲間へ参加を呼びかけながら市の各課へ名刺提出行動を行い、小規模工事の発注を求めた。
深谷寄居支部は、市長懇談での訴えが実を結び、深谷市議会で小規模修繕に対し5168万円増額補正が可決、12月から139件の工事発注が行われた。
川口市が組合の働きかけに、2億7000万円の追加工事を実施、小規模登録業者の工事の上限が50万円から100万円に改善。組合から仲間への宣伝で、担当課に問い合わせが殺到した。
(住まいのネットワーク52号はこちらから)
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