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情報誌「住まいのネットワーク」
耐震工事の需要は6兆円

進まない耐震改修耐震補助の抜本的見直しを


 国交省は、耐震改修促進法の改正に伴い、住宅などの耐震化率を2015年までに90%とする耐震改修目標をかかげ、都道府県に指導を進めている。
 しかし、県や自治体では制度の整備への対応はしているものの、住民の耐震改修は進んでいない。

耐震工事の需要


 (財)建設経済研究所の「建設経済レポート」によると、2008年現在で、耐震性が確保されていない戸建住宅は502万7千戸で、所有者に耐震改修の意向があるものは170万戸で、2兆4千億円の工事が見込まれ、一方、消極的な需要層は3兆7千億円となり、合計で6兆1千億円の市場規模が見込まれている。
 耐震工事以外の修繕工事も見込まれるため需要はさらに拡大する見通し。

耐震対策の啓蒙と仕事創出



 耐震改修の補助が住宅で年間4千戸から6千戸程度の利用では政府目標の2015年までに、残る500万戸の耐震化は、到底達成できない。このことから埼玉土建は次の2つの方針を提案している。

◇家具転倒防止金具

 経済的理由で耐震工事に消極的な層には、埼玉土建が提案する「家具転倒防止固定金具の取り付け」を薦めていく。工事や材料も低コストで抑えられ、震災時には大きな効果も期待できる。この工事を通して、施主との信頼関係を築き、改修・リフォーム工事に繋げていく。

◇耐震セミナー

 必要性や効果に疑問を持つ層には、自治体が耐震工事の広報での宣伝や啓蒙チラシを配布し理解をえる。
 また、自治体と共同して支部や分会が、協力団体や自治会に申し入れを行い、耐震セミナーを開催して、耐震対策への必要性や効果えの理解を得ることが必要だ。


(住まいのネットワーク57号はこちらから)
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