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【住宅エコポイント】 補正予算もリフォーム効果に疑問
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政府は「円高・デフレ対応のための緊急総合経済対策」に、住宅エコポイント拡充への補正予算を組むことを閣議決定した。
新たに3つの対象設備・機器が追加され、本年度内に実施されるが、追加工事につながるリフォーム即時交換の改善はそのままだ。
新たに3つの対象設備・機器
住宅エコポイントは、地球温暖化対策の推進及び経済の活性化を図る目的で、1000億の予算枠で設けられ、9月末までに約250億ポイントが発行されている。国交省は、来年度予算で概算要求していたが、補正予算が成立すれば、本年度内に実施される。住宅エコポイントの対象となる新築・リフォーム工事のエコ基準は変わらないが、新たにソーラーシステム、節水型便器、高断熱浴槽が対象設備・機器として追加、いずれも2万ポイントになる見込みだ。
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住宅エコポイントの実施状況
平成22年9月末 |
経済効果はメーカー中心、
業者からは不満も
住宅エコポイントは、住宅分野の環境対策への国民の関心や、制度の利用実績もでている。対象商品の流通も進み、メーカーへの経済効果にはつながり、制度の継続となった。一方、現場で働く建設労働者は、仕事の総量確保の点では影響を与えているが、窓枠工事の工賃は低く、対象の断熱工事は工程や作業量は増えるが、工事代金は変わらず、業者からは不満の声も出ている。組合が国交省に要求してきた断熱工事へのポイント拡充や段階的なポイント付与は、実現していない。
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住宅エコポイントの営業支援チラシ
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リフォーム即時交換はわずかに6%
制度利用の内訳をみると、申請件数では、新築が伸びているがリフォームが70%を占めている。一方、ポイント数でみると新築が71%と逆転している。また、ポイントの交換でも、業者に回らない商品交換が54%で、新築の即時交換が39%となっている。
組合の多くの仲間の仕事につながるポイント交換は、リフォーム即時交換だが、6%に留まっている。
得意分野での勝負
住宅エコポイントをリフォーム工事の営業ツールとして、地元の業者の優位性も活かしながら、自治体によっては、リフーォムや耐震助成も提案し、仕事に結び付けて言うことが重要だ。
埼玉土建の、住宅エコポイント版の営業支援チラシ(1枚5円千枚単位)の活用を勧めている。
(住まいのネットワーク61号はこちらから)
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