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情報誌「住まいのネットワーク」
住宅建築のクレーム対策は
講師の匠総合法律事務所秋野卓生弁護士
講師の匠総合法律事務所
秋野卓生弁護士
いま、一部の消費者はインターネットから収集した専門的な知識を用いて無理難題を押し付け、工事代金を払わず、「元に戻せ」
などという悪質な事例も出ています。


「代金の請求はいつ行うのか?」 

代金の請求は「完成」時に行います。「完成」の定義とは、契約の工程を終了すること。そして発注者と、竣工検査を行い、手直しがあれば確認しあい対応して完成とします。
代金の支払いがない時は、新築なら、引き渡しを留置する権利がありますが、追加工事や瑕疵がある場合は、引き渡し後に改めて対応すればいいのです。

リフォームに注意! 

リフォーム工事では、住んでいる場所を留置することが難しく、「完成」時点の確認について、
請負者と発注者のコミュニケーションが大切です。
クレームによるサービス工事が重なり、中止したいが、請負者には完成の義務があるため、一方的には中止できないうえ、代金を受け取れないなどのトラブルが発生しています。

「一式」見積もりはダメ 

住宅リフォーム・紛争処理支援センターのホームページでは「悪い例」として紹介され、
工事一式と書くと悪質業者と思われるリスクが生じます。
また悪質クレーマー対策として、「詳細見積書」を交付し、請負契約内容を明確にすることが
重要です。

契約書が大事 

トラブルを防ぐためには、契約書を必ず結ぶことが重要です。支払方法、自然災害等の不可抗力による損害の補償。完成検査後の引き渡し方法。請負条件など、契約書に記入しておくことが大切です。
また、契約前に先行して確認申請の取得や着工するなどは、トラブルの原因となります。
また、昨年、特定商取引法の改正により、新築住宅もクーリングオフの対象となりました。
多額の損害となるため十分に気をつけてほしいと思います。

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